2005年05月13日

第38回「理想の社長とは」

東京商工会議所(山口信夫会頭)が、平成17年4月4日から8日に開催した「新入社員研修」に参加した中堅・中小企業345社の新入社員835名を対象に行った意識調査(有効回答826名、回答率98.9%:男性 480名、女性 346名)が『新入社員の意識調査結果』で公表されました(詳細は、東京商工会議所ホームページ「http://www.tokyo-cci.or.jp/kaito/chosa/2005/170422.html」をご覧下さい)。

それによると、今年度の新入社員が、「理想とする社長を有名人から選ぶ」という項目では、第1位が堀江貴文氏の36人、第2位は星野仙一氏の32人、第3位は北野武氏の29人、第4位はイチロー氏の27人、第5位は坂本竜馬の19人という結果がでました。しかし、男女別でみると、男性が、第1位が堀江貴文氏の28人、第2位は星野仙一氏の22人、第3位はイチロー氏の18人、第4位は北野武氏の17人、第5位は坂本竜馬の13人。女性では、第1位が北野武氏の12人、第2位は星野仙一氏の10人、第3位はイチロー氏と中田英寿氏の9人、第4位は堀江貴文氏の8人、第5位は松井秀喜氏と森田一義(タモリ)氏が7人というように性差が現れています。

上記の人々が選ばれた理由としては、同調査結果では、「挑戦や行動力」、「強力なリーダーシップ」、「行動力」、「独創性」、「先見性」、「ユニークな発想」などの項目が多く、強力なリーダーシップによって社員を自ら統率し、独創性、先見性やユニークな発想によって新規事業などに積極的に取り組む活動的な経営者を理想的な社長のイメージとしていると指摘しています。

この調査結果を見て以外だと私が感じるのは、「理想とする社長を有名人から選ぶ」の中に、松下幸之助氏、豊田佐吉氏、本田宗一郎氏、井深大氏、盛田昭夫氏などの名が見あたらない事です。その理由として、「理想とする社長を有名人から選ぶ」という質問項目とマスコミへの登場回数が影響していることが考えられます。たとえば、平成16年の同調査では、第1位が星野仙一氏、第2位が北野武氏、第3位が長嶋茂雄氏、第4位が中田英寿氏、第5位が所ジョージ氏。平成14年の同調査では、第1位が長嶋茂雄氏、第2位が星野仙一氏、第3位が北野武氏、第4位が所ジョージ氏、第5位が明石屋さんま氏でした。

この現象は、就職活動中の学生にも散見されます。例えば、エントリーシートや履歴書の「尊敬する人物」の項目に、“両親”と書く例が多く、その際、なぜ、エントリーシートや履歴書の“尊敬する人物”の項目があるのかを尋ね、考えさせ、それから“両親”と書かれると面接担当者は学生の両親に関する情報はなく、そのため、学生がどのような事柄で人物を評価し、その理由を聞くことで学生と面接担当者とのコミュニケーションの機会が失われるマイナス面を説明しています。このやりとりから、私たちが世界や日本の礎を築いた偉人を我々が語ったり、教えたりする機会や時間がずいぶん減少している事も判明しました。

不確実な時代だからこそ主義主張やビジョンが明確な人が理想とする社長として選ぶのでしょうが、「挑戦や行動力」、「リーダーシップ」、「行動力」、「独創性」、「先見性」、「ユニークな発想」に加えて、企業家が理想とする企業像や社会像へと社員の能力を見出し、適職に就け、個々の社員の能力の相乗効果によって花開かせる「夢想家」や「情熱家」としての役割が、特にベンチャー企業には必要なのではないかと感じました。



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宮平栄治の経済コラムの第38回「理想の社長とは」を読んでいて、エントリーシートや履歴書の「尊敬する人物」に関しての部分で目からうろこが落ちた思いをしました。なぜ、エントリー
調べるということ【アルファ・ラルファ大通りの脇道】at 2005年05月13日 19:51