第258回 沖縄県の政治に変化の兆し
前回のコラムで述べましたように、昨日の10月27日(土)は沖縄県明るい選挙推進協議会と沖縄県選挙管理委員会の主催による「沖縄県青年リーダー研修」のプログラム一つである政策討論を行いました。
各政党のパネリストは・・・
自由民主党沖縄県連からは豊見城市議会議員の島袋大さん、公明党からは石垣市議会議員の平良秀之さん、民主党からは浦添市議会議員の又吉健太郎さん、日本共産党からは那覇市議会議員の比嘉瑞己さん、社会民主党からは西原町議会議員の胡屋悟さん、沖縄社会大衆党からは那覇市議会議員の比嘉憲次郎さん、そして、政党そうぞうからは南城市議会銀の大城憲幸さんがパネラーとして参加して頂きました。
各政党とも私たちの生活に最も密接に行政サービスである市町村議会の議員で、ほとんどが30才代、そして、当選1~2回の皆さんでした、
各パネラーには、事前に参加者から頂いた質問を私なりに整理し、次のような質問に行いました。
政治課題全体について
(1) 5年・10年のわが国のあり方についての各政党ビジョンと実行プランについて
(2) 行財政改革について
(3) 地域間・個人間の格差問題について
(4) 自然環境保護と開発について
(5) 超高齢社会に向けた各政党の取組について
(6) 少子化対策についての各政党の取組について
(7) 政治と金の問題について
2 政党(政治)活動と国民の投票行動について
(1)有権者が投票を放棄する理由は何か。
(2) 投票率低下について各政党はどう考え、どのような対策を考えているか。
(3)いわゆる“ねじれ国会”における衆議院解散に必要性と時期について
3 日本の安全保障について
(1)日本の安全保障はどうあるべきか。
(2)日本の安全保障と沖縄の位置づけはどうあるべきか。
(3)米軍再編と普天間基地の沖縄県内移設計画をどう考えるか。
(4) 米軍再編に関しては「本土の沖縄化」といわれているが、沖縄問題にその影響はあるのか。例えば、米軍基地受入と基地周辺整備事業費の執行という飴と鞭的な行政運営について。
4 沖縄問題について
(1) 高等学校歴史教科書「日本史」の沖縄戦の集団自決と旧日本軍の関与についての文部科学省の検定意見に対する沖縄県民大会における検定意見撤回と記述復活要請についてどう考えるか。
(2) 第4次沖縄振興開発計画終了後の沖縄発展には何が必要か。
(3) 道州制の導入について。
(4) 道州制が導入された場合、沖縄は単独州か、九州の一員が望ましいか。その理由はなぜか。
(5) 国会議員や中央省庁官僚が沖縄離れといわれているが、その動きについて。
(6) (泡瀬干潟の問題に絡めて)沖縄の自然を保全した開発政策はあるのか。
政策討論を行っての私の印象ですが、安全保障面などでは違いが明確でしたが、歴史教科書問題、自然を保護した開発に関して差異はほとんど見られませんでした。また、2分から3分という制限時間で主張をまとめるなど、さすが各政党の代表だと感じました。
今回の討論会では、各政党の代表者は、最近の投票率の低さについては、一様に憂いと危機意識を持っており、政治家自身にも低投票率の一因はあるとの共通認識があることも確認できました。
若い政治家の皆さんが熱意を持って頑張っているのですが、参加者が少ないのは非常に寂しい限りでしたが、焦らず、たゆまず、怠らず、民主主義の要である投票率向上に向けて参加者一同が誓いを新たにした会でもあり、変化の兆しを感じられました。
関連記事