2007年02月18日

第201回 「持続可能な地域経済発展」

今日も一日、美味しい食事を頂きましたが、今回は農業について考えてみましょう。
といっても私が農業をやるわけではありません。

今日の話題は・・・

農家の高齢化が一段と進んでいるようです。

65歳以上の農業従事者は2015年には6割を超える農林水産省の予測を日本経済新聞のホームページは伝えています。

詳細は、

http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20070212AT3S0701P11022007.html

をご覧下さい。

沖縄の農家の高齢化も深刻です。

たとえば、日本銀行那覇支店が2005年7月に出した『日本銀行那覇支店特別調査レポート』「沖縄県の農業の現状と振興を図る意義等について」によれば、昭和60年では農業従事者が57,670人でそのうち60歳以上が約39%でしたが、平成16年には農業従事者が35,600人と昭和60年から22,070人減少し、60歳以上は約63%と報告されています。

後継者不足による高齢化です。詳細は、日本銀行那覇支店ホームページの

http://www3.boj.or.jp/naha/0014tokubetu0507.pdf

を参照下さい。

農業に限らず、地域産業は、安価な工業製品との厳しい競争にさらされています。

たとえば、夏の強い日差しに映える沖縄の赤瓦も価格の安いスペイン瓦との競争で、葺く職人も赤字続きで火の車だという話しを伺いました。

地産地消と言われながら、マーケティングや流通網の遅れなどでなかなか良さが消費者まで伝わらないのも事実です。

政策的には、農家支援策にもこれまでの政府からの補助金などではなく、生産者に経済的担保ばかりでなく、働く意欲、自信、誇り、そして競争にも負けない起業家精神が向上するシステムが必要です。

たとえば、発展途上国の持続的発展を意図した“フェアートレード”や、ヨーロッパで持続可能な地域産業や農業を実現するための産地と消費者との連携強化、生産者と消費者意識の喚起の必要性があるでしょう。

また、地域と消費者とを結びつけるネットワーカーの存在も欠かせません。


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Posted by 宮平栄治 at 16:47│Comments(0)沖縄経済学
 
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