2007年07月17日

第229回 今春の新入社員の就職意識

 7月16日(月)の朝日新聞ホームページによれば、今春、めでたく就職した新入社員の8割が現在の就職結果に「満足」しているそうです。

 詳細は、朝日新聞ホームページをご参照下さい。

 「http://www.asahi.com/life/update/0715/TKY200707150358.html


 朝日新聞の記事は、財産法人社会経済生産性本部などの意識調査を元にしています。この結果を推論してみると、

 8割の新入社員が就職先に満足しているということは、さまざまな要因が考えられます。

 新入社員が卒業年次の際、性格、社会的適性、他者比較などの就職先情報から自分にあった就職先を選定できた。

 卒業年次の就職支援が上手くいった。

 企業の就職情報が対象者に対して正確に、適時、そして的確に行われた。

などが考えられます。

 この仮説の最初の項目を裏づけるように、今年の新入社員が就職先を選ぶ基準として、次のように答えているそうです。

 第1位 「自分の能力、個性が活かせるから」・・・28.8%
 第2位 「仕事がおもしろいから」・・・21.3%
 第3位 「技術が覚えられるから」・・・14.1%
 第4位 「会社の将来性」・・・9.0%
 第5位 「経営者に魅力を感じて」・・・4.7%
 第6位 「一流会社だから」・・・5.0%
 第7位 「福利厚生施設が充実しているから」・・・1.6%

 順位をみると、「自分の能力、個性が活かせるから」などの個人の能力、技能ないし興味に関連する項目が上位を占め、「会社の将来性」や「福利厚生施設が充実しているから」などの勤務先の企業に関連する項目は低い水準にとどまっていると社会経済生産性本部は分析しています。

 詳細は、 財産法人社会経済生産性本部のホームページをご参照下さい。

 「http://activity.jpc-sed.or.jp/detail/lrw/activity000821.html

 ただ、昨年の同財団の同報告では“脱「個人主義」的な傾向”、さらに一昨年では「良心より社命」などのように年による職業観や職業意識も変化している事実ですので、さらに慎重な検討が必要でしょう。

 データの正確さ、解釈能力の限界、先入観などで事前情報と実際は異なるものです。今春入社した新入社員の今後の動向にも注目いたしましょう。


同じカテゴリー(沖縄経済学)の記事
仙台で考えたこと
仙台で考えたこと(2012-09-09 20:16)

マニュアル人間
マニュアル人間(2012-07-16 06:05)

地酒購入断念
地酒購入断念(2011-12-11 18:27)


Posted by 宮平栄治 at 08:30│Comments(0)沖縄経済学
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。