2008年06月02日

第316回 非食用植物からバイオ燃料

 2008年5月29日(木)『琉球新報』の朝刊8面に「バイオ燃料で初の飛行へ」という記事が掲載されていました。

 内容は・・・

 ニュージーランド航空が、植物からバイオ技術を活用して抽出した油を使用して飛行試験を計画しているということです。

 バイオ燃料の原材料としては、トウモロコシや大豆から生産されていますが、その結果、世界的な穀物価格の高騰や、熱帯雨林伐採に拍車がかかったと批判されています。

 今回の実験がこれまでと異なるのは、非食用の多年生植物ヤトロファ(ナンヨウアブラギリ)から抽出された燃料を使うと言うことです。

 このため穀物価格への影響は、この植物栽培が穀物の耕作地に代替されない限り影響はないといえるでしょう。

 しかもこのヤトロファ、生育が早く、やせた土壌や乾燥した気候に強く、しかも単位面積当たりの収穫量は菜種の3倍という優れものです。

 インターネットで検索した結果では、日本でも観賞用として栽培されているようですが、生育がどの程度で、種を蒔いてからどれくらいの期間で収穫できるかについては残念ながらヒットしませんので分からない状況です。

 また、東京や沖縄の企業の中にはその特性に注目し、事業化にむけて取り組んでいるようです。

 以前にも本コラムで雑草について「雑草とは未だ人類がその活用方法を見出していない植物である」と述べましたように、私たちの知らない名もない植物が燃料高騰や食糧問題等を救ってくれるのかもしれません。

 まだ人工的に光合成が出来ないのですから、CO2削減や食糧確保という意味では植物には人類は遠く及ばない存在なのかもしれませんネ。


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Posted by 宮平栄治 at 23:06│Comments(0)沖縄経済学
 
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