2008年07月13日

第325回 不況の3K

 私が大学院生だった頃の日本経済は、バブル経済とその後の「失われた10年」と言われる不況と相反する経済現象を体験しました。

 1990年にバブル経済が弾けた頃、よく耳にしたのが”不況の3K”です。

 不況の3Kとは・・・

 景気が悪くなると、企業が真っ先に経費を縮小する項目で、具体的には、公債費のK、交通費のK、そして、広告費のKです。

 7月9日(水曜日)の朝日新聞ホームページに「スポットCM不振 TBSも役員報酬カット」という見出しの記事がありました。
 
 詳細は、次の朝日新聞ホームページをご覧下さい。

 「http://www.asahi.com/business/update/0709/TKY200807090337.html

 もともとBRICsの経済発展、イラク問題などによる原油産地国の不安定、人口増で燃料費や穀物価格が上昇気味だったのに加え、昨年夏にアメリカのサブプライムローン問題が金融市場へ影響後、投機資金がより有利な利ざやを稼げる流れた結果、原油価格や穀物価格が上昇という構図が表出しました。

 その結果、金融関係ではサブプライムローンの損金処理、企業と家計はインフレと先行き不安への対処から生活防衛のために消費が抑制気味となり、街角景気などの景況感は悪化していました。

 そして今回の記事です。どうもインフレと不況が同時に発生というスタグフレーションの様相です。

 1970年代のスタグフレーションと相違点は、原油や食糧といった資源の天井と巨額な投機資金の存在です。

 いずれも長期的かつ地球益的視点で各国が強調して解決を目指さなければ困難な問題です。


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Posted by 宮平栄治 at 20:38│Comments(0)沖縄経済学
 
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