2005年03月18日
第31回:M&A 良い事なら大いに真似てもよいが・・・
ライブドアとフジテレビのニッポン放送を巡る騒動によって、私の大学の担当科目でもある「証券市場論」にも関心が集まり、例年ですと約15名程だった受講生が、今回は事前登録だけでも約40名と増加しています。
さて、3月11日(金曜日)の東京地方裁判所は、ニッポン放送がフジテレビへの新株予約権の差し止めを決定しました。株式市場への配慮からか週末に発表したようです。
この東京地裁の決定に対して、アメリカやヨーロッパ人、国民と市場は歓迎ムードのようです。
アメリカやヨーロッパ人は、アメリカにおける1975年に証券改革法と英国における1986年に証券市場の改革におけるBig Bang 以降、金融市場が自由化され、金融市場が公正、自由そして競争的になり、金融市場が再生したことから。
国民では世代間による支持の強弱があるようですが、特に支持率が高いのは、学生時代、強い体制批判を行いその後日本企業の屋台骨を支えた団塊世代は、学生時代できなかった体制変換の期待を込めて、また20歳台~30歳台の人達は堀江氏と同年代という親近感とアメリカのコングロマリットを率いる若きビジネスパーソンとを重ね合わせてからのようです。そういえば、堀江氏自身も、IT、金融および放送のコングロマリットを目指す、と名言していましたね。
市場はニッポン放送がフジテレビへの新株を販売することで、日本の伝統的な企業間の株式の持ち合いが差し止められたことで、“企業間なれ合いから競争”、“透明性と説明責任”、“経営者責任の明確性”および“株主重視”という「市場ルール軽視」への不信感が払しょくされて点です。もっとも、最後の市場ルール基準である株主重視に関しては今回の一連の騒動においては大いに疑問がありますが。
さて、今回のライブドアのニッポン放送株購入が本格的な日本人による日本企業の合併・買収(M&A:Mergers<合併>and Acquisitions<買収>)が本格化するとの専門家もいるようです。そこで思い起こさせるのがアメリカにおける1970年代からの始まった M&Aの結果です。アメリカでは行き過ぎたM&Aによって工業技術系企業が衰退してしまいました(詳細は、橋本久義「町工場の生きる道-行き過ぎたM&A 飽きたおもちゃを投げ出すように-」『日経ビジネス』ホームページ2005年3月9日をご参照下さい)。
学ぶの旧漢字、學の臼は新生児が、子宮から産道を通るために頭蓋骨がつながっていないため柔らかな頭部の様子を、つまり、柔軟性を意味し、“爻” の部分は物事や事実を意味し、また「まなぶ」という音は、「マネブ」=「真似る」から派生しているそうです。つまり、柔軟な姿勢で物事を直に受け入れる事だそうです。
10年~20年遅れで、アメリカで起こったことが日本でも起こると言われますが、今後わが国においても予想されるM&Aに関しては、アメリカで何が起こったかを学び、悪影響を避け、利点だけを取り入れるべきでしょう。
さて、3月11日(金曜日)の東京地方裁判所は、ニッポン放送がフジテレビへの新株予約権の差し止めを決定しました。株式市場への配慮からか週末に発表したようです。
この東京地裁の決定に対して、アメリカやヨーロッパ人、国民と市場は歓迎ムードのようです。
アメリカやヨーロッパ人は、アメリカにおける1975年に証券改革法と英国における1986年に証券市場の改革におけるBig Bang 以降、金融市場が自由化され、金融市場が公正、自由そして競争的になり、金融市場が再生したことから。
国民では世代間による支持の強弱があるようですが、特に支持率が高いのは、学生時代、強い体制批判を行いその後日本企業の屋台骨を支えた団塊世代は、学生時代できなかった体制変換の期待を込めて、また20歳台~30歳台の人達は堀江氏と同年代という親近感とアメリカのコングロマリットを率いる若きビジネスパーソンとを重ね合わせてからのようです。そういえば、堀江氏自身も、IT、金融および放送のコングロマリットを目指す、と名言していましたね。
市場はニッポン放送がフジテレビへの新株を販売することで、日本の伝統的な企業間の株式の持ち合いが差し止められたことで、“企業間なれ合いから競争”、“透明性と説明責任”、“経営者責任の明確性”および“株主重視”という「市場ルール軽視」への不信感が払しょくされて点です。もっとも、最後の市場ルール基準である株主重視に関しては今回の一連の騒動においては大いに疑問がありますが。
さて、今回のライブドアのニッポン放送株購入が本格的な日本人による日本企業の合併・買収(M&A:Mergers<合併>and Acquisitions<買収>)が本格化するとの専門家もいるようです。そこで思い起こさせるのがアメリカにおける1970年代からの始まった M&Aの結果です。アメリカでは行き過ぎたM&Aによって工業技術系企業が衰退してしまいました(詳細は、橋本久義「町工場の生きる道-行き過ぎたM&A 飽きたおもちゃを投げ出すように-」『日経ビジネス』ホームページ2005年3月9日をご参照下さい)。
学ぶの旧漢字、學の臼は新生児が、子宮から産道を通るために頭蓋骨がつながっていないため柔らかな頭部の様子を、つまり、柔軟性を意味し、“爻” の部分は物事や事実を意味し、また「まなぶ」という音は、「マネブ」=「真似る」から派生しているそうです。つまり、柔軟な姿勢で物事を直に受け入れる事だそうです。
10年~20年遅れで、アメリカで起こったことが日本でも起こると言われますが、今後わが国においても予想されるM&Aに関しては、アメリカで何が起こったかを学び、悪影響を避け、利点だけを取り入れるべきでしょう。
Posted by 宮平栄治 at 00:00│Comments(0)
│沖縄経済学