2005年04月21日

第35回「“ツー不”の世論」

先週の土日は東京へ出向き、小石川の東京大学付属小石川植物園で満開の桜を満喫 し、東京時代の仲間たちと花見見物と洒落込み、久しぶりに風雅な気分に浸りました。

 その際、東京出身で現在、東京大学の学長室に勤務しているIさんが「沖縄での花見はどうですか」と尋ねたところ、首里高校出身で現在、中央大学の大学院にいるI君が、「沖縄には花見の習慣がない」と返答しましたが、すかさず、私は「沖縄には夏にはビーチ・パーリィーでのバーベキューがあるではないか」と反論しました。

 まもなくゴールデンウィークになり、沖縄県内各地のビーチでは、ビーチ・パーリィーのバーベューによる煙で1キロメートル先も見えなくなるほどですが(もちろん冗談です)、ゴールデンウィーク後、自宅から58号線を通り、勤務先に通勤すると毎年のことながら憂鬱になります。というのも、ビーチ・パーリィーの宴の後には、多くのビーチにゴミが散乱しているのです。これではせっかくの観光資源が台無しです。楽しむのは良いのですが後始末はきちんと行うようなルールが必要なのかもしれません。またゴールデンウィーク後に、北部に捨て犬、捨て猫が増えるというのもヤンバルクイナなどの生態系へ深刻なダメージを与え、早急な対策が必要です。

 ルールと同時に、ゆとり教育を活かして、低学年からの環境教育、レクレーション後の後始末などを含めたマナー教育などを検討する必要があるでしょう。小さい頃からの教育によって、自然環境を壊さない楽しみ方を習得できれば、沖縄県民の自然とのつきあい方が観光資源となります。

 さて、4月11日の日本経済新聞ホームページを見ていると、ライブドアによるニッポン放送の買収に対して、世代全体ではライブドアを支持する人が40%に達し、フジ支持派の30%を10ポイント上回っているそうです。世代別では、20歳代が48%、30歳代が45%、40歳代ではライブドア支持が52%と最も高く、フジ支持の28%を大きく引き離し、70歳以上で、ようやくライブドアが19%、フジが27%とはじめてフジテレビがライブドアを上回ったそうです。ところが、同日の朝日新聞ホームページでは、独立行政法人「労働政策研究・研修機構」が昨年8~9月に実施したアンケート結果を紹介し、その中で、終身雇用、年功序列賃金、株式持ち合いによる安定株主制度など日本的経営の特徴といわれている終身雇用の支持率は78%、年功序列の支持率は66.7%と、99年に調査を始めてから過去最高となったそうです。

 アンケートの取り方や母集団の社会集団の違いがあり断定はできませんが、一方で、1990年のバブル崩壊以降、長引く不況という現行の社会経済制度への不満、もう一方には、変化に対する不安という2つの”不”(“Two-不”→”ツー不”)が混在した結果となりました。さて、読者の皆さんは、このアンケートの結果をどのように読み解きますか?


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Posted by 宮平栄治 at 16:09│Comments(1)沖縄経済学
この記事へのコメント
はじめまして、てぃーだブログではTakemanと名乗っています。
“ツー不”の世論の話ですが、いくつか解釈ができると思います。
一つの解釈として、ライブドアとフジの問題に関しては、いわば対岸の火事であって、そこの社員でない限りは自分たちの生活にほとんど影響を与えません。一方、終身雇用・年功序列賃金の問題は自分たちの生活に直接影響を与える問題です。だからこのような結果になったとも考えられるのではないでしょうか。
Posted by Takeman at 2005年04月21日 18:56
 
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