2005年08月12日

第52回「乙女心をくすぐる“かりゆしウェア”」

“かりゆしウェア”再考から“かりゆしウェア”最高への商品コンセプト

皆さん、お元気でしょうか?私は、研究室のクーラーが壊れてしまい、昼間の暑い中、クーラーなしで、汗をカキカキ、今回のコラムを書いています。今回は、“かりゆしウェア”の再考をお送り致します。

さて、以前、“かりゆしウェアは、カジュアル・ウェアか、それともビジネス・ウェア”というテーマでコラムを書きましたが、本日は、その第2弾です。

産業支援センター内の雇用開発推進機構で本年度の『雇用白書』の執筆者会議があり、雑談中に、“かりゆしウェア”の話題となりました。その際、ある女性スタッフのAさんが、「“かりゆしウェア”を着ると、5才くらい年長者にみられるのよネ」と発言。私は即座に今回の話題にすることにしたのです。

女性の立場からすると、「少しでも若い服」や「少しでもスマートに見える服」を買い求める傾向があると思います。今の“かりゆしウェア”のコンセプトには、オキナワらしさを強調していますが、“少しでも若く”、“少しでもスマートに”、“少しでもセレブに”という微妙な乙女心をくすぐるコンセプトが希薄かな、という印象があります。

成熟化社会において、人々は消費者から生活者、生活者から自己実現を求める“人間”へと意識を変化させ、その変化に伴い、消費も、単に欲求を満たす単一目的から、欲求充足+“少しでも若く”、“少しでもスマートに”、“少しでもセレブに”という複合目的へと変化するといわれています。

“かりゆしウェア”も、クールビズを契機にオキナワらしさに加え、その他の複合目的を加味したデザイン・コンセプトで来年は望んでみてはいかがでしょうか。“かりゆしウェア”を着る人が大勢いて、街の彩りがさらに華やぐようなそんな光景を思い浮かべて。この「“かりゆしウェア”再考」というタイトルが、「“かりゆしウェア”最高」というタイトルへ変化することを確信して。


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Posted by 宮平栄治 at 15:18│Comments(3)沖縄経済学
この記事へのコメント
 かりゆしウェアを着ると5歳くらい年長者にみえる?たしかに若者のイメージとして「年配の制服」といった印象を受けます。 

高校生の声→「かりゆしウェアにノースリーブがあればいいのに!」
         「デザインがおっさん臭い」 

などなど、自分で着るとなると良いイメージが少ない。「かりゆしウェア最高」になるためには新しい若さをアピールするようなデザインが必要かもしれません。 
 
 面白いコラムですね 時々覗きたいと思います。 
 
 
 
Posted by 経営情報 こうき at 2005年08月18日 16:41
宮平先生、こんにちは。
先日は三浦ゼミに参加させていただきました家族です。この場をお借りしてお礼申し上げます。先生のご説明により、沖縄のことが大変よく知ることができました。沖縄県の方々が今日に至るまで、辛さ、ご苦労、大変だったということを思わずにはいられません。これからのますますの発展を祈るのみです。

何気なく、沖縄の事が書いてある所に目がとまり、宮平先生の写真で開いてみたくなりました。早速読ませていただきました。

“かりゆしウェア”とは、関東で言うとシャツブラウスになるのでしょうか?
涼しそうで気候に合った服装かと思います。が今は、老若にかかわらず体にフィットするものを選んでしまいます。いつでも美しく見せたい願いです。
これも流行があるので、みんなが着始まると一斉に流行るかもしれません。
そうなるといいですね。お土産に買ってきます。



Posted by 三浦 むつ子 at 2005年08月18日 18:10
幸喜君&三浦むつ子さん コメントありがとうございます。

幸喜君へ  今までのところその通りなんだけと、ただ、新しい動きも出ています。 書店へ行くと沖縄関係の月刊誌や季刊誌があります。

 そのいくつかの誌面で新たな”かりゆしウェア”の新風が特集されていますので、立ち読みでもいいから是非読んでみてネ。

 来年の今頃、”かりゆしウェア”がブレークしているかもヨ。

 追伸:インターンシップも頑張れヨ。 また、安里社長によろしくお伝え下さい。


 三浦むつ子さんへ 沖縄からすぐに三浦先生の古里の青森へ行き、それから実家へ戻るという環境変化は大丈夫でしたか?

 ご質問の“かりゆしウェア”とは、関東でいうクールビズに相当します。皆様方にお会いした際、私が着用していたのが“かりゆしウェア”です。

 さて、”かりゆし”とは沖縄の言葉で、「縁起が良い」、「めでたい」という意味です。また、酒の席では乾杯の時、”カリー”と言ったり、さらには、「勢いをつけろ」と言う意味で”カリー・チキレー”と言います。

 “かりゆしウェア”とは、夏場のあ~っい沖縄では、ネクタイにシャツでは仕事にならない、観光地としてのイメージを強調したい、沖縄県産品の普及という目的で導入されました。

 詳しい内容は、沖縄県衣類縫製工業組合のホームページ

 http://www.kariyushi-okinawa.com/about/index.html

をご参照下さい。

 では、またコメントをいただければ幸いです。
Posted by at 2005年08月18日 18:54
 
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