2006年05月22日
第134回 「すれ違いでいいの?」
ゴールデンウィークを過ぎると、一部上場企業を中心に来年春の新卒者への内定がチラホラ出始めます。
私のゼミ生も、「内定をGet」や「残念ながら・・・」の知らせが飛び交いつつあります。
4年生の報告に、3年生からも「良い会社とはどのような会社ですか?」というような質問も。
気になるのは、3年生の意識が就職ではなくて就社の段階であることです。
私のゼミ生も、「内定をGet」や「残念ながら・・・」の知らせが飛び交いつつあります。
4年生の報告に、3年生からも「良い会社とはどのような会社ですか?」というような質問も。
気になるのは、3年生の意識が就職ではなくて就社の段階であることです。
この現象は、私のゼミばかりでなく、全国的な状況のままであるようです。詳細は、2月5日(日)の日本経済新聞と朝日新聞のホームページをご参照下さい。
日本経済新聞では
「http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20060205AT1F0400804022006.html」
朝日新聞では
「http://www.asahi.com/life/update/0205/002.html」
学生側からの特に不満が高いのが、企業側からの採用基準や資質が“あいまい”である点です。
私も、沖縄県の若年者雇用問題に関わっていますが、企業側に質問とお願いをするのが
「即戦力」
という場合の、能力、技量、技術、資格などの内容です。
企業側ばかりではありません、例えば、教員採用に関しても、「現場で必要な教育力」というあいまいな文言です。
どのような人材が望ましいのか、あるいは、必要なのかという情報を提示しなければ、すれ違いのまま、就職活動が開始され、不採用になった学生がその企業に対して、悪印象を抱き、企業イメージばかりか製品イメージへも悪影響を及ぼすおそれがあります。
情報提示の前に、組織内部で、必要人材を徹底的に議論し、共通認識を有していることが大前提ですが・・・。
日本経済新聞では
「http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20060205AT1F0400804022006.html」
朝日新聞では
「http://www.asahi.com/life/update/0205/002.html」
学生側からの特に不満が高いのが、企業側からの採用基準や資質が“あいまい”である点です。
私も、沖縄県の若年者雇用問題に関わっていますが、企業側に質問とお願いをするのが
「即戦力」
という場合の、能力、技量、技術、資格などの内容です。
企業側ばかりではありません、例えば、教員採用に関しても、「現場で必要な教育力」というあいまいな文言です。
どのような人材が望ましいのか、あるいは、必要なのかという情報を提示しなければ、すれ違いのまま、就職活動が開始され、不採用になった学生がその企業に対して、悪印象を抱き、企業イメージばかりか製品イメージへも悪影響を及ぼすおそれがあります。
情報提示の前に、組織内部で、必要人材を徹底的に議論し、共通認識を有していることが大前提ですが・・・。
Posted by 宮平栄治 at 11:40│Comments(3)
│沖縄経済学
この記事へのコメント
一応、企業人の立場から会社の言う
「即戦力」
とは何かを一例として述べておきます。
最近の企業(特に沖縄)は、教育にかかる経費を削減する努力を行っています。
そのため、通常仕事に就いたら教育期間があると思われがちですが、県内企業では大体すぐ仕事に入ります。
つまり、教えてあげる金が無いから自助努力(助言無し)で仕事が出来る人を求めています。(勿論、他の人がサポートするのを良しとしません)
それが、企業側の「即戦力」という曖昧な言葉になっています。
(技術以外のその他諸々まで含めているから)
ですが、この「即戦力募集」には個人的に賛同できません。
仕事のノウハウや、効率的なやり方は経験者にしか判りません。
それを自助努力によって身につけるには相当な時間が掛かります。
教えればそれを短縮する可能性もありますが、教えなければ同じだけの時間を浪費してしまいます。
結果的に技術等が蓄積せずに無駄な時間を生み出しているという現状があります。
また、「自主性」と「放任主義」をはき違えて良く失敗するケースがあります。
経験の浅い社員が失敗して、「仕事を任せてやったのに、何をやっているんだ!」と助言せずに叱責をする事が上司の勤めだと考える人がいるため、
何度も失敗して新人がやる気を無くして辞めてしまうケースが結構あります。
沖縄の場合、求人倍率が0.5と求職者の半数近くが確実に無職になる現実がある為に、「代わりは幾らでもいる」と考える企業もあり、人材募集に対してもかなりいい加減です。
まあ、民間の裏側なお話です。
こんな現実に耐えきれず、ニートが増えるんでしょう。
我慢できない学生が悪いのか、それともこんな社会が悪いのか。
おっと、なんだか愚痴になってきましたね。このへんで留めておきます。
長文失礼致しました。
「即戦力」
とは何かを一例として述べておきます。
最近の企業(特に沖縄)は、教育にかかる経費を削減する努力を行っています。
そのため、通常仕事に就いたら教育期間があると思われがちですが、県内企業では大体すぐ仕事に入ります。
つまり、教えてあげる金が無いから自助努力(助言無し)で仕事が出来る人を求めています。(勿論、他の人がサポートするのを良しとしません)
それが、企業側の「即戦力」という曖昧な言葉になっています。
(技術以外のその他諸々まで含めているから)
ですが、この「即戦力募集」には個人的に賛同できません。
仕事のノウハウや、効率的なやり方は経験者にしか判りません。
それを自助努力によって身につけるには相当な時間が掛かります。
教えればそれを短縮する可能性もありますが、教えなければ同じだけの時間を浪費してしまいます。
結果的に技術等が蓄積せずに無駄な時間を生み出しているという現状があります。
また、「自主性」と「放任主義」をはき違えて良く失敗するケースがあります。
経験の浅い社員が失敗して、「仕事を任せてやったのに、何をやっているんだ!」と助言せずに叱責をする事が上司の勤めだと考える人がいるため、
何度も失敗して新人がやる気を無くして辞めてしまうケースが結構あります。
沖縄の場合、求人倍率が0.5と求職者の半数近くが確実に無職になる現実がある為に、「代わりは幾らでもいる」と考える企業もあり、人材募集に対してもかなりいい加減です。
まあ、民間の裏側なお話です。
こんな現実に耐えきれず、ニートが増えるんでしょう。
我慢できない学生が悪いのか、それともこんな社会が悪いのか。
おっと、なんだか愚痴になってきましたね。このへんで留めておきます。
長文失礼致しました。
Posted by ROM at 2006年05月22日 16:01
「即戦力」とは何なのか・・・難しい問題ですね。
若輩者ながら採用に若干携わった社会人として気が付くことが
いくつかあります。
それぞれの企業さんの言う「即戦力」は「調べる・探す・見つける」
という力が関係しているのではないでしょうか?
課題・仕事が与えれたときに、解決法を調べられるか?探せるか?
という力が「即戦力」の意味のように思います。これは見えにくい力ですが、
学生時代から身に付けられる力のように思えます。(自戒の意味も込め・・・)
若輩者ながら採用に若干携わった社会人として気が付くことが
いくつかあります。
それぞれの企業さんの言う「即戦力」は「調べる・探す・見つける」
という力が関係しているのではないでしょうか?
課題・仕事が与えれたときに、解決法を調べられるか?探せるか?
という力が「即戦力」の意味のように思います。これは見えにくい力ですが、
学生時代から身に付けられる力のように思えます。(自戒の意味も込め・・・)
Posted by Tstsshihica at 2006年05月22日 21:22
ROMさん
沖縄の企業側からのコメントを賜りありがとうございます。特に、
”「代わりは幾らでもいる」と考える企業もあり、人材募集に対してもかなりいい加減です。”
という県内企業が存在するのも承知しており、学生には人材教育に熱心な企業を勧めています。
ただ、だからといって放っておくことも問題です。背景には、沖縄の低賃金で請け負う産業構造もあるのではないかと推測しています。
Tstsshihica さん
企業側が「即戦力」という言葉を出す場合、私の経験上、すぐにでも営業等に出て、収益を出せる”新卒者”を意味していました。
残念ながら、”「即戦力」は「調べる・探す・見つける」という力”については、「即戦力」を要求しない、人材育成制度が充実している企業側から要望でした。
また、遊びに来て、コメント下さい。
沖縄の企業側からのコメントを賜りありがとうございます。特に、
”「代わりは幾らでもいる」と考える企業もあり、人材募集に対してもかなりいい加減です。”
という県内企業が存在するのも承知しており、学生には人材教育に熱心な企業を勧めています。
ただ、だからといって放っておくことも問題です。背景には、沖縄の低賃金で請け負う産業構造もあるのではないかと推測しています。
Tstsshihica さん
企業側が「即戦力」という言葉を出す場合、私の経験上、すぐにでも営業等に出て、収益を出せる”新卒者”を意味していました。
残念ながら、”「即戦力」は「調べる・探す・見つける」という力”については、「即戦力」を要求しない、人材育成制度が充実している企業側から要望でした。
また、遊びに来て、コメント下さい。
Posted by 宮平栄治 at 2006年05月23日 20:01