2006年07月06日

第142回 「景気拡大の実感は」

今日の日経新聞ホームページには、

“5月の景気一致指数、2カ月連続で50%超”やら、“日銀地域経済報告・景気、全体に着実に回復”という景気拡大を数値で裏付ける記事が目立ちます。

しかし、沖縄にいると景気拡大については、数値による合理主義的側面も大事でしょうが・・・

人々の表情や会話など皮膚感覚、あるいは心理的側面も重要です。

5月の景気については以下のホームページを
http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20060706AT3L0604I06072006.html

日銀地域経済報告については以下のホームページを
http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20060706AT3L0604A06072006.html

というのも、ケインズの有効需要の原理を、有効需要とは実際の消費のことで、「人々が購入したいと意識した際に、購入したいと考える財やサービスを購入できるだけの所得がある際の需要」と私なりに解釈しています。

簡単な数式で表現すると

有効需要=購買意欲×所得

となります。

もし、いくら所得があっても購買意欲が弱いと実際の消費にはなかなか結びつきません。

この所得はあっても購買意欲が弱い状況を、私の師の師である赤松要先生は、「低圧需要」と命名しています。

さらに、購買意欲は、買いたいという“ココロ”と買えるという“認識”が一致して、購買行動に結びつきます。

ですから、皮膚感覚の景気拡大も重要なのです。

明日は七夕だということで、沖縄市の一番街も短冊が飾られています。

七夕の前祝いと言わんばかりに将軍様の国では、どでかい花火を7発打ち上げましたが・・・

その七夕、本当は太陰暦で天の川を眺めた方がいいのです。

なぜなら、太陽暦だと、たまに7月7日が満月の夜とぶつかってしまいます。もし、満月の夜と重なってしまうと、月明かりで、闇夜にほのかに光る天の川は見えません。

そういう風に言うと風情に水を差し、“天の川”でなく、“天の邪鬼”といわれそうですが・・・。

今回の景気指標が、満月の夜の七夕のように、見えるはずの天の川を見えなくしてはいないだろうかと慎重に考える必要があります。


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Posted by 宮平栄治 at 16:20│Comments(0)沖縄経済学
 
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