2006年07月27日

第149回 「道路行政の方向転換」

国土交通省がこれまでの道路行政のあり方を方向転換。地方自治体が特色のある“まちづくり”を推進するため、道路の構造や利用に関する規制を大幅に緩和した新制度を導入することが7月23日(日)の日経新聞ホームページで報じられました。

記事の内容は次のホームページをご覧下さい。

http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20060723AT3S2200D22072006.html

その背景にあるのはシーニックバイウエイという概念です。シーニックバイウエイとは・・・

景色(scene)の形容詞(scenic)と脇道を意味する(byway)を結びつけ、1991年にアメリカが拡大する国内旅行者への旅行サービスを向上させるために制定された制度。

「みち」を中心に、地域と行政が連携し、沿道景観の保全、地域固有の資源活用、観光客への地域情報の提供などを行う。

シーニックバイウエイの実例については

“日本風景街道・シーニックバイウエイ”ホームページ
http://www.hido.or.jp/fukeikaidou/links.html

“シーニックバイウエイ北海道ホームページ”
http://www.scenicbyway.jp/

をご参照下さい。

“シーニックバイウエイ北海道ホームページ”がすでに存在しているように、「安全」や「景観」などを売り物にして付加価値を高めた住宅団地が北海道内で相次ぎ登場していると、7月23日(日)の日経新聞ホームページで報じられています。

記事の内容は次のホームページをご覧下さい。

http://www.nikkei.co.jp/news/retto/20060721c3c2100n21.html

国の“みちづくり”や“まちづくり”のあり方が、これまでの箱モノ中心から、風景や歩く人へと変わった背景については、人口減少、高齢社会の到来による体の不自由な人でも移動だ便利なユニバーサルデザイン化等が考えられます。

いずれにせよ、認識と制度が変わり、外部環境が変化したわけですから、関連する業界や企業の皆さんも変わらなければいけないことを示唆しています。


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Posted by 宮平栄治 at 15:41│Comments(2)沖縄経済学
この記事へのコメント
宮平先生

 道路行政をはじめとして,
中央政府の方向転換(特に観光関連の施策)を
地域がどのように活かすのか.
本当に重要な課題だと思います.
観光政策は総合政策かつ地域政策だからです.

 観光立国行動計画の関係府省が
国交省,農水省,環境省・・・と多岐に渡ることから,
観光政策は総合政策であることが分かります.
http://www.mlit.go.jp/sogoseisaku/kanko/koudoukeikakuhontai.htm

 しかし,個々の地域は
観光政策を地域政策として意識し,行動しないと,
観光による便益・費用があいまいになるような気がします.

 上記計画で,沖縄は重点地域になっていますので,
その実情を宮平さんのブログで拝見できれば幸いです.
以上
Posted by 伊佐 at 2006年07月31日 18:25
伊佐先生

 コメントありがとうございます。

 観光による便益・費用については、前提条件次第では結論も変わりますので、慎重に前提条件を設定したいと考えています。

 ご紹介頂いた意”観光立国行動計画” ~ 住んでよし、訪れてよしの国づくり」戦略行動計画 ~ にあるように、住んで良い国とは何かを、省庁の枠を超え、考える時期にさしかかっていると感じています。

 これからも貴重な情報を下さい。
Posted by 宮平栄治 at 2006年08月07日 12:28
 
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