2006年12月03日

第182回 「”Wii”と学割」

いよいよ師走ですね。さて、12月2日(土)に任天堂から“Wii”が発売されました。

師走といえば・・・

年賀状の作成、クリスマス、そして、お正月に向けのゲーム機器の販売です。

ソニーが、11月11日にプレイステーション3を販売。ゲーム機器メーカーがしのぎを削っているわけです。

人気機種とあって、家電量販店の前には販売前から行列が出来、また、当日購入できない人のために転売目的のブローカーとおぼしきグループもいたと新聞報道は報じています。

さて、ゲームに関心があまりない私ですが、この現象を説明する理論として「学割の経済学」があります。

経済学では、マーケットが機能すると一つの商品には一つの価格が設定されるという“一物一価の法則”があるとされていますが、現実には、同じ商品やサービスでありながら、異なる価格持つモノもあります。

例えば、学生のための「学割」、昼間の映画の料金、人気アーチストのシングルCDとアルバムCD、ハード本と文庫本・・・

これらの複数価格をもつ商品群の特徴としては、価格に対する顧客の感覚に違いがあります。

例えば、人気アーチストのファンとしては一刻も早く新曲を聞きたいわけですから、アルバムCDの様に何曲かまとまって出される時間は、「実にジレったい」ので、少々高くてもシングルCDでもよいわけです。

プレイステーション3やWiiも同じ理屈で説明できるわけです。

高価格で販売するには、商品を出すタイミングも重要だということがお分かり頂けるでしょう。

沖縄経済を高付加価値化するためには、顧客の時間ニーズもよく考えなければいけませんネ。


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Posted by 宮平栄治 at 21:27│Comments(0)沖縄経済学
 
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