2006年12月12日

第184回 「アクティブ・シニア市場は両面呈示で」

師走に入り忙しい毎日をお過ごしかだと思います。

私も今週の土曜日は、研究会が3カ所であり、大学をハシゴすることになります。その理由は・・・

沖縄大学では沖縄経済学会が、沖縄国際大学では沖縄国際大学の産業総合研究所主催による「海外におけるシニアロングステイの状況と沖縄の今後への戦略提言」が、そして、琉球大学では「観光と情報の人材育成について考えるシンポジウム」が、ということです。

さて、このうち、奇しくも沖縄国際大学と琉球大学での研究会では、団塊世代への取り組みが紹介されます。

ご存知の様、来年から団塊世代の方々が退職し始めます。アクティブ・シニア市場をめぐって、様々な動きが見られます。

ショートステイやロングステイ、二地域交流・滞在、あるいは移住などはその一例で、沖縄でも、超高層マンション構想や石垣での移住者増に伴う景観や土地の高騰などが新聞の紙面を賑わさせています。

これらの交流ビジネスが慎重になされていればよいのですが安易なビジネスに対して、

“セブ島ロングステイ、看板に偽り 業者を提訴へ”

という記事が朝日新聞のホームページ掲載されています。詳細は、

http://www.asahi.com/national/update/1211/TKY200612110307.html
http://www.asahi.com/national/update/1212/TKY200612120380.html

をご覧下さい。

安易なビジネスといいましたが、具体的には販売を焦る余り、物件や場所の長所ばかり提示するという一面呈示をいいます。

一面呈示だと、物件購入後、仮に物件や場所の問題点が顕著になると、上記の記事の様な訴訟沙汰へと至る可能性が高くなります。

ましてや、会社ではらつ腕をふるったアクティブ・シニアは、ITを駆使し、様々な情報を集める人たちですので、長所ばかりを強調しても効果の程は高が知れています。

ここは、長所も短所も正直に記載した両面呈示で自己責任で情報を開示し、購入して頂いた方が得策です(全ての市場において本来ならそうなのですが・・・)。

アクティブ・シニア市場へ参入を考えている読者には上記の記事を“他山の石”としてお読み頂ければ幸いです。


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Posted by 宮平栄治 at 20:32│Comments(2)沖縄経済学
この記事へのコメント
こんにちは。9月頃書かせて頂きました伊是名出身の小田原住まいの
山川 健二です。 10月10日から11月7日まで伊是名でチョンガー生活
をしました。四週間もの独身田舎暮らしは自己ベスト?です。今回の滞在で
父母の残した築58年の家のミニマム修復を終えました。雑巾掛けでつるつるになった廊下での昼寝、月を見ながら入った五右衛門風呂、満天の星の下で琉球古典音楽とベートーベンの旋律の共通性にうっとりしながらの名酒
”常盤”は格別でした。以下に滞在中の感想を書きますと

1.雑巾がけをやっていると、柱や廊下の木々が輝いてくる。
2.井戸水をつるべで汲み上げていると、負けまいと清水が湧き出してくる。
3.風呂焚きのマキの積み上げ方は燃焼工学の理解と、改善の継続の
  大事さを教えてくれる。
4.朝夕の22枚の雨戸の開け閉め、三食の準備と片付け、井戸水をつるべ 
  で汲み上げ手で洗濯、五右衛門風呂を沸かして入る、屋敷の掃除をする
  などで体重が減り、気分が爽快になり、まだまだ酒が飲み足りないこと
  がわかる。
5.一日に2~3回門のところに来て挨拶をしてくれる猫ちゃんが近所の
  にーにー、ねーねー、たんめー、はんしーに見えてくる。
6.小田原のあんまーの有難みが分かってくる。ーーーでも、みーあんまー 
  が現れたらどうなるか?

などですが、一方において

7.港が部落の数だけあり、大きな大きな護岸や消波ブロックが延々と
  敷かれている。
8.各部落に立派な公園があり、のびのび自由に楽しめそうだが、つかわれ
  ているのは見たことがない。
9.牛、馬、ヤギの草が、彼らが好きそうな草が一杯生えているのに、その主  人公たちがいない。
10.小生の仙台時代を支えてくれた豚さんがいないので、はえがいなく
   においがしなく、セイケツな田舎になりました!
11.水道、電気、農協売店の水戸納豆、フィリッピンバナナ、豊かな島になり   ました。実質公債費比率は全国50位で尚円王より有名?

などなどを感じました。  あんだぐちに踊らされた、表層的な快適暮らしじゃ
なく、アノ島らしい豊かな、ちむなさきに満ちた暮らし、これを求めていきたい
と思いました。あの家を拠点に、よんなーよんなー若者と話あっていきたい
ところです。

  また、3月にいきます、わったーうまりじまかい。













 
Posted by 山川  健二 at 2006年12月16日 12:43
山川健二様

 コメント頂きありがとうございました。

 時代の移り変わりを実感なされた様ですネ。

 故郷を離れると、変化の激しさに驚かさせるのでは?

 次回、どのような変化にお気づきになられたかをお教え下さい。
Posted by 宮平栄治 at 2006年12月26日 19:57
 
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