2005年09月14日

第63回「大学的夏季休業」

立秋を過ぎましたがまだまだ残暑が厳しいですね。9月13日(水)は、旧暦の8月10日で、八月強飯(カシチー)といいます。所によって家の四隅に、青々としたススキで作ったサン小や桑を差し込み、魔物払いをしている家もあるのでは。

このサン小が冬芝色に変わる頃、新北風(ミーニシ)が吹き、沖縄も過ごしやすくなるのではないでしょうか。

さて、このところ、経済やら政治やらと堅い話ばかりでしたので、今日は趣を変え、大学の夏季休業について述べたいと思います。

大学のほとんどが、8月と9月は夏季休業中です。そんなことを地域経済振興先で言うと、ほとんどの人が「休みが多くてうらやましい」とおっしゃいますが、私は、「とんでもない! むしろ前学期や後学期の方が楽ですよ」とお答えしています。大学の多くの教員にとって、夏季休業中が最も忙しいのです。

というのも、論文執筆のために実験、調査やフィールドワークを行い、論文や基本文献を読みあさり、学会へ出席、また、来期に向けての講義準備などの本来業務やら、カリキュラムの見直しなど付属業務をこの夏季休業中に集中的に行うためです。加えて、国・県・市町村の各種委員会等がイレギュラーに入ったりもします。

前学期や後学期だと、講義を理由に断ることも出来ますが・・・。かく言う私も、この夏季休暇中に、仕事で4度出かけることになっています。

学生はどうかというと、体育系のサークルではインターカレッジ大会、合宿などがあります。また、私の所属する学科の場合、3年生は3週間にわたるインターンシップがあります。インターンシップが終了すると、来年早々の就職活動や卒業論文の下準備など、学生も結構忙しいのです。

1年生や2年生の頃は頼りなかった学生も、インターンシップやゼミナールでしごかれていくうちにこれから未来を背負ってたつ面構えや頭の構造へと改革されていきます。

「フリーターだ、ニートだ」と若者の悪評もあるようですが、私の学生時代に比べると、しっかりとした職業意識や職業観があり、また、コミュニケーション能力もずいぶんあるとおもうのですが。私のひいき目でしょうか?


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Posted by 宮平栄治 at 23:27│Comments(0)沖縄経済学
 
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